新型ラウムに乗り換えられない!
結論から言うと、現時点では新型ラウム(フレンドマチック車)に乗り換えるのは問題が多すぎます。
運転席助手席双方天井に着いているアシストグリップが天井に張り付く形に変更された為、このアシストグリップにぶら下がって乗り降りするサワグチにとって、グリップを探って天井から引き起こさないといけないのは不要な動作が増える上に、とっさにアシストグリップにしがみつこうにも掴めないし、現在ギリギリ手が届いているグリップが更に遠い位置に着いていることになって、もし買い換える場合、現在使用しているグリップに替えて貰う必要あり。
助手席タンブルシートは、畳んでしまうと引き起こす為にはあるスイッチを押さえながらでないとダメで、両手が使えないと不可能。
で、助手席側の車の外側から引き起こそうとトライしてみましたが、もの凄くバネが強くて私の腕力ではうんともすんとも動いてくれませんでした。フレンドマチック車の運転席に座ってトライしてみましたが、たとえスイッチを誰かに押さえて貰っていても、サワグチが片手でいくら頑張っても持ち上がりませんでした。つまり、一度タンブルシートを畳んでしまうと、健常者がいないと元に戻せない。といって、車いすを運転席側から取り込む為には助手席タンブルシートは畳んだ状態でないと無理なので、通常は常に畳んだ状態で使用することになりそうです。でもそうすると、車いすを何かで固定しないとブレーキをかけると車いすが前方に飛んでくることになります。現在は普通に助手席の背もたれが丁度車いすを押さえている状態になっていい具合なのですが。
ちなみにこのシートは健常者にも不評で、「どこがユニバーサルデザインなんだ!」とお叱りを多数受けているとのこと。
フルリクライニングにすると腰の部分が身体に刺さるシートは全然人に優しくないシートです。
通常、普通の助手席は前方に10センチぐらい動かせるのですが、ラウムの助手席タンブルシートは5センチくらいしか前に移動しないそうです。つまり旧ラウムに比べて車いすを運転席の上を越えて車内に取り込む際に狭く感じます。
助手席タンブルシートのバネの強さに関しては弱くした改良版を開発中だとか。
普通の助手席に交換したいところなのですが、助手席側はドアのセンターピラーを無くしてシートベルトを助手席に内蔵してしまった為、普通のシートを取り付けることが物理的に不可能になってしまっています。
新型ラウムの一番の売りである、センターピラー無しの助手席側電動スライドドアがサワグチにとって最大のバリアーになってしまったのはとても皮肉な結果でした。
なによりも大問題でトヨタのホームページで要望のメールまで送ったのが、ラウムのフレンドマチック車には「手動車いす電動格納装置(脱着式)」が標準装備になっていて大雑把に言って20万円近い装備が価格の中に含まれていること。サワグチには不要な装備ですし、これを装着すると定員が5名から2名になってしまいます。
トヨタからの返事のメールには、「フレンドマチック取付専用車なら標準装備じゃないのでそちらを」とのことでしたが、フレンドマチック取付専用車の手動装置はフレンドマチック車の手動装置と同じものを通常装着出来ず、何年もかかってやっと慣れた手動装置を変更しないとダメみたいです。
現在サワグチの使用している折り畳み可能なトヨタ純正の手動運転装置は他の障害者ユーザーにはとても不評だったのだそうです。本当は無くなる筈だったのが、何とか手動車いす電動格納装置付きで生産ラインをギリギリ残したとのこと。
今年の国際福祉機器展のトヨタのブースで、「現状では新型ラウムに乗り換えられない!」とのサワグチの訴えに散々色んなフレンドマチック車を検討して貰ったトヨタの人に、「どれも帯に短しタスキに長しですね」と丁度サワグチが同じことを言おうとした機先を制された形で言われてしまいました。
サワグチは車いすユーザーの中でも特殊なケースなんでしょうか?しばしその場で考え込んでしまいました。
ユニバーサルデザイン賞を貰っている新型ラウムですが、人に優しくても私の様な特殊?な障害者には優しくないという落ちでした。
とにかく、現時点では旧ラウムフレンドマチック車をこのまま使用し続けていくのが得策の様です。
もし壊れたら何に乗ったらいいのか思案中です。
2003/10/19(Sun)作成