一年遅れのウェディング・ベル。
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一年遅れのウェディング・ベル |
鈴木ひとみ 著 B6 216頁 本体価格(税別):\971 1986年発行 出版元 日本テレビ ISBN4-8203-8629-8 |
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気分は愛のスピードランナー |
鈴木ひとみ 著 B6 224頁 本体価格(税別):\971 1987年発行 出版元 日本テレビ ISBN4-8203-8745-6 |
この本は1986年発行、もう13年前の本です。
日本テレビ系24時間TVのドラマ・スペシャル「車椅子の花嫁」の原作だそうです。
主演は国生さゆり、京本政樹さんだったとのこと。ドラマの方はサワグチはみたことないです。
一年遅れのウェディング・ベルは、作者の生い立ち、頸椎損傷受傷後、婚約者と結婚するまで。
気分は愛のスピードランナーは新婚生活、スキューバダイビング、チェアースキー、本のドラマ化、ストークマンデビル大会出場まで。
鈴木ひとみさんは現在も講演活動その他をなさっているようです。インターネットで検索すると何件かみつかりましたから。
非常に平易な文章でとても読みやすい本です。さて、本を読み終えての感想を。
サワグチと同様脊損の方の本です。私は男で、鈴木ひとみさんは女性ということ、胸髄損傷と頚髄損傷の違いはありますが。ある意味ではサワグチと対極に位置する方かなあ、という感じです。理由は敢えてここでは述べませんが。
多くの方々は脊損になって、「もう、自分はおしまいだ。」、「もう、人生は終わった。」なんて考えたりします。
多かれ少なかれ、誰かの色々な支えがないと生きていけない身体になったことに絶望します。
作者も、TVに紹介されて、励まされたり、共感を得たりしますが、一方、障害者が人の手を煩わせてまで外に出ていくのに批判的な手紙を読んで落ち込んだりします。
鈴木ひとみさんは婚約者の変わらぬ愛に支えられて、「せいいっぱい今を生きよう」と考えます。
その言葉は、障害を持って初めて出てきた言葉だと思います。
サワグチもそうです。サワグチのモットーの一つに
「失ったモノに気を取られて、残ったモノを失うのは我慢ならない」
というのがあります。
脊損になって失ったものは大きいです。でも、失ったモノが大きい程、残ったモノを大事にしたいと考えます。
そして、残ったモノを最大限生かすにはどうすれば良いかを必死で考えます。
それは、障害を受ける以前には無かったことです。
サワグチは障害を受けて良かったなんて言う気はないし、「神様のおぼしめし」なんて思ってもいません。(私は無宗教です。)因果なんて信じてないし、ただ、事故にあって障害を受けた。ただ、それだけのことです。
不安は勿論ありました。退院後の予定なんて何にも決まってなかったし、仕事に就けるなんて予想外でした。
体力が無い時は、気力も同様に無いです。退院直後は、今のような生活をしているイメージは持っていませんでした。知識として、どこまで生活が向上する可能性があるかは知ってはいましたが、敢えて、「こうなるんだ!」という思いを持たないようにしてました。先の事よりも、今日よりは、明日、明日よりは明後日がより良い一日になるためにはどうしたらいいかをずっと考えてきました。結果として、それが良かったのかもしれません。
ベットから車いすへの乗り降りすら億劫でベットでずっと一日を過ごしたいなんて思う日々も多々ありました。
一日7回の導尿、2日置きの入浴、排便、これだけの日常最低限必要なことさえ、きつくて堪らなくて、他に何も考えられなかったりした日々もありました。
1998/02/24(Tue)から、1998/09/08(Tue)までホームページの更新がないのに気づいておられたでしょうか?
ホームページの作り方がまだよく判ってなかったってこともあるのですが、この期間が、退院後のサワグチにとっては一番、肉体的にも、精神的にもきつかった頃なのです。
退院後、私は入院中の脊損の方と話しをする機会がありました。
その方は、リハビリをしようとしないということでした。
私と話すことによって少しでも希望を持ってくれればと思いました。
しかし、目はサワグチを見ていませんでした。サワグチの言葉も届いてないようでした。
障害部位はサワグチよりも遙かに下の方で私の方が重度なのですが、その時、私は、「なぜリハビリをしようとしないのだろう、しないとこのままベットで一生過ごす生活になるかもしれないのに。」と思いました。それは、「失ったモノに気を取られて、残ったモノを失うのは我慢ならない」というモットーのサワグチには理解出来ないことでした。
その時サワグチは、彼の心に届く言葉をかけてあげることがとうとう出来ませんでした。
今、サワグチは考えます。その方にとって、障害を受ける前の生活はとっても充実していて、何者にも代え難い大切なものだったんだと。それを失ったことに対するダメージがものすごく大きくて、それに心が押しつぶされてしまっていたんじゃないかと。
鈴木ひとみさんは婚約者の変わらぬ愛に支えられて、「せいいっぱい今を生きよう」と考えます。
そういった意味で幸せな方だなあ、と思います。
サワグチも多くの方々の支えのお陰で現在に至っています。
でも、この本を読み終えた時、ベットに横たわって、目を開いてサワグチを見ようともしなかったあの方の姿を思い出したのです。
あの方は誰かに支えられたのかなあ。
なんか脈絡のない文章になってしまいました。
まとめようと思ったのですが、よけいめちゃくちゃになっていくみたいなのでここら辺で止めておきます。
サワグチにとってもまだ結論が出てない話しだからなのかもしれません。
1999/11/04(Thu))作成
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